私が幼かった頃、たぶん弟がまだ生まれていなかったから3歳とか4歳くらいだった頃かなあ。
うちのおじいちゃんちは数年前までちっちゃい工場を営んでいて、ある日そこに働かせてくださいとやってきた不良カップルがいた。
関根とゆうこだ。
彼氏が関根。彼女がゆうこ。
私の記憶にはゆうこの事しか残っていなくて、数年前に突然ゆうこちゃんのことを思い出して親に聞いてみたら、関根という男もいたということを初めて知った。
小さい頃、男の人が怖かったから近づかなかったのかもしれない。まあ、ゆうこちゃんのことも、顔すら覚えていないけど。
うちのおじいちゃんちは変わり者だから、2人をすんなり受け入れたのだった。
そんなこんなでおじちゃんの工場で働き、おじいちゃんちの庭に当時あったプレハブに住むことになったんだって。
しばらくして2人は出て行って、どれくらいだったのかはわからないけど、別れてしまった。
ゆうこちゃんは別の人と結婚して暮らしてるらしい。
特にオチはないけど数年前にこの話を親から聞いて、なんかよくわかんないけどワクワクした。